表紙アートワーク 渡邉翔

2025-8月号 AUGUST

特集= 08 新時代の空間セキュリティ考


08 Rethinking Spatial Safety and Security in a New Era

 

特集08 新時代の空間セキュリティ考

 建築・都市が持つ安全課題は、防災だけでなく、犯罪・群集混乱・火災など日常リスクも存在している。双方とも、原因現象と被害の間に、空間が介在していることで、建築・都市計画からのアプローチがされてきた。防犯環境設計はその最たる例だろう。しかし21世紀に入り、日常リスクは変化し、空間の捉え方も変化してきた。
 本特集は新時代の空間セキュリティと題し、リスクと空間の新たな関係性を踏まえ、最新の対策技術や、これからの建築・都市計画の対策の方向について明らかにしていく。なお、現在開催中の大阪・関西万博(「2025年日本国際博覧会」)をめぐって、特別連載「万博を視る」が今号より始まる。各号の特集テーマと関連した視点で、万博の様態を多角的に読み取っていきたい。

[目次]

0巻頭連載
建築アーカイブの現在⑳
活動としての大江宏アーカイブ

2

特集 新時代の空間セキュリティ考

4座談会
防犯環境設計の現状と次の展開 ポストCPTED
島田貴仁、山本俊哉
10万博を視る1
大阪・関西万博のセキュリティ
小澤孝文
12万博を視る2
万博開催時の新大阪駅混雑緩和に向けた
データ活用の取組
石川剛志、中尾健人
14論考1
スマートシティ化による安全・安心確保の取組
安藤亮介、石井儀光、勝又済
18論考2
監視技術がもたらす都市空間の安全と自由
樋野公宏
20インタビュー
学校建築の地域拠点化とセキュリティ
赤松佳珠子
22事例1
新時代の住宅のセキュリティ
藤岡一郎
24事例2
ビルにおけるセキュリティと関連技術
安斎幹
26事例3
テクノロジーを活用した警備と空間計画
櫻井利彦
28事例4
避難の容易性と侵入困難について
古川容子

再訪〈低層集合住宅〉⑦
30パサディナ・ハイツ
川尻大介、岸佑、田上健一、朴光賢、堀田典裕

いま、建築は歴史から何を学ぶのか⑩
32鐘(と、とりまくもの)の音
西村祐一