表紙アートワーク REFLECTA, Inc.
表紙写真 System of Culture

2026-3月号 MARCH

特集= 03 見えない都市

─土中環境という現実
03 Invisible City: Urban Subsurface Realities

 

特集03 見えない都市─土中環境という現実

ふだん私たちの目に触れない都市の足元には、どのような世界がひらけているのだろう。
都市を支える基礎や地下構造物、インフラのそばには、かつての川筋や地形の痕跡が眠り、地中をめぐる水の動き、植物の根の広がり、微生物や動物の営みが静かに存在している。
人工物と自然物、記憶と現在、ミクロとマクロが折り重なるその空間には、地表からは想像のつかない多様な関係性が絶えず動いている。
こうした重層的な領域を十分に捉えることは容易ではない。しかし近年、老朽化する地下構造物の更新、土壌環境や生態系への関心の高まり、可視化技術の進展などが重なり、足元に広がる見えない領域に再び目が向けられつつある。
本特集では、都市の土中環境に関わるさまざまな現実を取り上げ、建築と都市がこの見えない領域といかに向き合い、どのような関係を結び直すことができるのか、その可能性を探る出発点としたい。

[目次]

00巻頭連載
地球─その中をさぐろう─

02

特集 見えない都市─土中環境という現実

03論考1
リビング・ソイル
ヤナ・クレポン
06インタビュー
〈地〉から読み解く都市
松田法子
12論考2
建屋の沙汰も土次第─地盤・基礎・地震は建築構造でどうとらえられてきたか
中溝大機
16論考3
見えない地盤の不陸と既存の杭をどう扱うか
久世直哉
18論考4
Project PLATEAUにおける地下埋設物の3次元データ化と活用
小林真大
20論考5
福島の土壌汚染と復興について
中西友子
22論考6
ストリートカルチャーと地下空間について
松下徹
26論考7
「共環域」─大地の循環による都市の未来戦略
牛込具之
28論考8
土と共存する現代建築論─土中環境から建築をつくりかえる試み
能作文徳
30座談会
土と人の関係を編み直す─ケアのまなざしがひらく、新しい都市の風景
小松萌、三島由樹、湯澤規子
38論考9
ゆるやかに集まってつくる、土とつながった暮らし
石井光
40論考10
小さな森が都市を更新する。アーバンシェアフォレストComorisの取り組み
渡辺英暁

越境の現場を巡る:02
42介護施設の隣に、ホテルを
川原奨二、杉本聡恵

復興のリアリティーズ:03
44一人ひとりは、一人ではない。人のリセットする力を信じる。
廣畑裕子

ノードとしての建築展:03
46平和記念東京博覧会(1922)─様式から多層的な表象へ
川勝真一

ものづくりの過去と現代:03
48「柱の足元」について
三井嶺