2024-1月号 JANUARY
特集01 建築ツーリズム
観光立国の実現を目指し、インバウンド観光の促進に取り組む政府。
地域の歴史的建築には観光資源としてより積極的な公開が求められている。
オーバーツーリズムへの不安も残るなか、望ましい建築ツーリズムのあり方とはどのようなものか。
登録文化財制度の全国的な普及は、どこの町にもその歴史を伝える近代建築があることを気づかせた。
その保存・活用はまた、その町の個性を生かしたまちづくりへとつながり、時には地域をまたぐ広域連携の文化的活動となって、人々にその魅力を伝えようとしている。
消費活性化を目的とした政府の観光施策とは一線を画す、全国で始まっている地域主導で横断的な歴史的建築活用の動き、これを現代の建築ツーリズムとして注目し、その可能性を探る。
[目次] |
000 | 連載 建築アーカイブの現在 文化庁国立近現代建築資料館(1) |
002 | 年頭所感 2100年の建築・都市・地域 竹内徹 |
004 | 特集 建築ツーリズム |
006 | インタビュー 建築ツーリズムの現在地 倉方俊輔・津村泰範 |
012 | インタビュー その街「らしさ」の残し方 ―建築探偵50年を機に堀勇良氏に聞く 堀勇良 |
018 | インタビュー 「湘南邸園文化祭」の18年とこれから 水沼淑子・森浩章 |
024 | インタビュー 「岩崎家ゆかりの地」をつなぐ 広域文化観光への取り組み 鈴木弓・林田利之 |
030 | 論考1 近代建築ツーリズムネットワークの今 橋本功 |
034 | 論考2 イデオロギーを超えた連帯 ―ヴォーリズ建築文化全国ネットワークのこれまでとこれから 岸佑 |
038 | 論考3 近代建築にツーリズムがもたらすもの 香月歩 |
042 | 論考4 地域観光資源としての 建築ストック形成に向けて 山﨑鯛介 |
044 | 自由学園南沢キャンパス 高橋和也・福田竜・荻野晶子 |
046 | バルセロナ|未来を構想しつづける地中海都市 阿部大輔 |
048 | 「ポストモダニズム」の 倉方俊輔 |