表紙アートワーク 渡邉翔

2024-5月号 MAY

特集= 05 マルチハザードリスクがもたらす建築・都市の姿


05 The Future of Architecture and Environmental Planning with Multi-Hazard Risk

 

特集05 マルチハザードリスクがもたらす建築・都市の姿

気候変動の影響や多発する水災害・地震災害、さらに重大な感染症の拡がりなど、社会と災害の関係は変化してきている。私たちはこれら災害発生リスクが高まっていることを正しくとらえ、建築・都市・地域において新たな備えが必要になってきていることを認識しないとならない。そこで本特集では、建築計画・都市計画・地域計画の分野の取り組みに焦点を置き、今後の可能性および方向性について最新の議論を示したい。キーワードは、マルチハザードとマルチアプローチであり、防災と日常環境の新たな融合点を模索する特集である。

[目次]

0巻頭連載
建築アーカイブの現在 ⑤
京都工芸繊維大学美術工芸資料館

能登半島地震 緊急報告

2報告1
令和6 年能登半島地震被害概要と
地震被害調査の初動状況について
石川浩一郎
3報告2
令和6 年能登半島地震の発生メカニズム
平松良浩
4報告3
津波関係の建物被害
壁谷澤寿一、浅井竜也、小山毅、有川太郎、福谷陽、松冨英夫
5報告4
輪島市におけるRC建物の転倒について
田村修次
6報告5
地震動による建物被害
楠浩一
7報告6
地震後の火災発生状況
岩見達也

8

特集 マルチハザードリスクがもたらす
建築・都市の姿

10座談会1
気候変動と環境変化がもたらす
「建築・都市の安全対策」とは
尾島俊雄、加藤孝明、佐土原聡、本間基寛
16インタビュー
「頼りになる人」としての建築家像
佐藤尚巳
20座談会2
マルチハザード対策の視点から見た取り組み
久田嘉章、長谷川兼一、木内望
26論考1
マルチハザードの国・日本の木造の防災を考える
長谷見雄二
30論考2
高気密高断熱住宅の浸水対応の難しさ
―被害対処方策の新たな道筋
浸水対策を前提とした住まい方への展開
中谷岳史
32論考3
レジリエンスとグローカルな景観デザイン
志村秀明
34論考4
災害復旧がもたらす「復興のジレンマ」
澤田雅浩

歴史を未来へつなぐ建築と人――DOCOMOMO Japan 選定建築物を巡って ③
36中産連ビル本館
中村連太、朝原克人、小寺栞

世界都市の現在 ②
38サンパウロ ハイパーダイバーシティの都市
藤井勇人

再訪〈低層集合住宅〉②
40竹山団地センターゾーン
川尻大介、岸佑、朴光賢、平瀬有人、堀田典裕

私の三つ星建築たち ②
42SDGs 達成に寄与する三つ星★★★建築
伊香賀俊治