表紙アートワーク 渡邉翔

2025-6月号 JUNE

特集= 06 木造山脈


06 Wooden Architecture Mountains

 

特集06 木造山脈

近年、中大規模木造建築や都市木造と呼ばれる木造建築が登場し、より高度な建築技術が求められている。現在の木造建築研究は多様な分野が山脈のように連なり、"木造山脈"とでも呼ぶべき様相を呈している。本特集はその中でも構法・生産と構造の山系・系譜に着目し、各年代の識者と共にその森の恵みを再点検した。共に2025年に生誕100年を迎えた内田祥哉氏、杉山英男氏を両分野の象徴的な大樹として、各論の参照点に据えた。

[目次]

0巻頭連載
建築アーカイブの現在⑱
学校法人東海大学学園史資料センター
(山田守アーカイブス)
2会長就任の挨拶
「建築」の可能性を拓く公器としての学会
─しなやかで頼りになるプラットフォームに向けて
小野田泰明

4

特集 木造山脈

6論考1
内田祥哉と杉山英男
―戦後の木造建築研究の象徴として
落合陽、松本直之
8座談会1
木造不遇の時代に見た未来
有馬孝禮、坂本功、三井所清典
14論考2
杉山英男先生の歩み
―木造建築不遇の時代からの復活
野口弘行
16論考3
木造建築研究フォラムの活動と
災害の時代における持続可能な木造建築
安藤邦廣
18座談会2
木造建築のつくり方とつくり手
稲山正弘、小松幸平、松村秀一
24論考4
伝統的木造建築の構造研究の転換点
藤田香織
26論考5
進化する木質材料
青木謙治
28論考6
木造の変化と変わらぬ守るべきこと
原田浩司
30座談会3
木造建築技術の未来
権藤智之、福山弘、坂口大史
36論考7
技術進歩から見る木質構造分野の研究手法の変化
佐藤利昭
38論考8
木質材料の未来
足立幸司
40論考9
未来の木造建築
蒲池健

建築家の転回点④
42自由な構造が、建築の自然さと美を実現する
佐々木睦朗

歴史を未来へつなぐ建築と人―DOCOMOMO Japan 選定建築物を巡って⑧
46札幌の家(上遠野邸)
上遠野克

いま、建築は歴史から何を学ぶのか⑨
48「小さな歴史」のささやきを束ねて
浅井百合